置換積分
偏差値の低い生徒の東大受験がテーマのドラマです。早速第1話の冒頭から数学の授業シーンがありました。定積分の問題
∫12x√(2-x)dx
で、2-x=tと置換し
∫10(2-t)√(t)(-1)dt
として解く、高校の数学Ⅲの教科書にあるような基本的な問題でした。
数学Ⅲの教科書で置換積分の例題としてよく登場するものに
y=±1/√(1-x^2), y=1/(1+x^2)
があります。前者はx=sintまたはx=cost、後者はx=tantで置換しますが、これらは実は逆三角関数(Inverse
Trigonometric Function)の導関数、すなわち、
d/dx(arcsinx)=1/√(1-x^2),d/dx(arccosx)=-1/√(1-x^2),d/dx(arctanx)=1/(1+x^2)
なので、このことを知っていれば、これらの積分が置換積分を用いることなしにできます。例えば、
∫011/(1+x^2)dx=[arctanx]01=arctan1-arctan0=π/4
というように容易に計算することができます。
逆三角関数は世界中最も多くの国で普及している高校カリキュラム「国際バカロレアディプロマプログラム(IB Diploma
Program)」のMathematics Higher
Level(主に理系向き)で扱われています。日本でも高校の数学Ⅲあたりで扱えばいいのではないかと思います。
No comments:
Post a Comment