Sunday, 7 July 2013

映画 容疑者Xの献身

定積分の公式
 以前観たことはあったのですが、テレビで久しぶりに観たところ、数学の授業での板書が気になったので、動画サイトで確かめてみました。ある問題を苦労して解いた後に、実はこんな公式が使えるよという流れだと思われます。数学Ⅱの範囲ですが、教科書には載っていない定積分の公式です。(注)ここでは積分区間を(α,β)で表すことにします。
∫(α,β) (x-α)^(n-1)(x-β)dx =∫(α,β) (x-α)^(n-1)(x-α+α-β)dx =∫(α,β) ((x-α)^n+(α-β)(x-α)^(n-1))dx
=-1/(n(n+1))(β-α)^(n+1)
という公式ですが、n=2のときは、教科書にも載っていてよく使われる公式
∫(α,β) (x-α)(x-β)dx=-1/6(β-α)^3
になります。この説明の直前に解いた問題は、
=∫(1,2) (x-1)^3(x+2)dx
=∫(1,2) ((x-1)^4+3(x-1)^3)dx
=19/20
でした。が、上の公式を使うには、①1行目の(x+2)を(x-2)にする(すなわち2行目の(x-1)^3の係数がα-β=-1になるようにする)か、または、②積分区間の終点を-2に変えるか、のどちらかをしなければだめです。つまり、公式を紹介する直前の問題が、公式を使える例ではなかったということです。
①の場合なら
∫(1,2) (x-1)^3(x-2)dx=∫(1,2) ((x-1)^4-(x-1)^3)dx=-1/20
公式を使うと
-1/(4・5)・(2-1)^5=-1/20
②の場合なら
∫(1,-2) (x-1)^3(x+2)dx=∫(1,-2) ((x-1)^4+3(x-1)^3)dx=243/20
公式を使うと
-1/(4・5)・(-2-1)^5=243/20
になります。

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