空間図形 平面 直線
主人公が家庭教師に数学を教わる場面です。(文庫本ではP239)
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空間上の二つの面が交わった時に出来る直線の式を求める、という問題に雪穂は取り組んでいた。解き方は教えてあるし、彼女も理解している。彼女が持っているシャープペンシルは、殆ど動きを止めることはなかった。
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この問題の解き方はいくつかあります。
①2つの平面の方程式を連立方程式と考え、2つの変数を他の1つの変数で表してそれらをつなぐ。
②2平面の共有点を2つ求め、その2点を通る直線を求める。
③2平面の共有点を1つ求め、その1点を通り、2平面の法線ベクトルの外積を方向ベクトルとする直線を求める。
文中に「解き方は教えてあるし」とありますが、どの解き方なのでしょう。すべて教えていたのなら上出来だと思います。山の頂上へ行くのにいくつかの道があるのと同じように、数学の問題の解答を得るのにいくつかの解き方があるということも教えてほしいものです。
ストーリーは面白かったのですが、この作者の他作品と比べると、かなり性描写が露骨でした。どうでもいいことなのでしょうが、文庫本で860ページもあるのになぜ上下巻に分けなかったのか不思議です。
小説,映画,ドラマ,漫画,アニメなどの物語の中に数学の話題が登場したとき,その内容・背景をさらに詳しく知ることができればもっと楽しむことができます.そんな場面に出会ったとき,ここに詳しい解説や関連する話題等を書き留めています.(数式にTexのコマンドが使えるMathjaxを利用しています)
2013年7月11日
小説 浜村渚の計算ノート
四色問題 0 フィボナッチ数列 円周率
主人公の数学天才少女は「算法少女」という小説を想起させます。一度読んでみてください。さて、文中にいくつか説明なしのパロディ(のようなもの)がありました。
◆黒い三角定規
「青い三角定規」は、70年代に青春ドラマの主題歌「太陽がくれた季節」を大ヒットさせたフォークグループ(数学とは関係がない)。
◆ドクター・ピタゴラス
ピタゴラスは、古代ギリシャの数学者・哲学者。ピタゴラス教団(今でいうカルト教団)の教祖で、教団が否定していた無理数の存在を口外した者を溺死させたといわれている。
◆『稲石昇平の青春の夢』
「クロネッカーの青春の夢」は、ドイツの数学者クロネッカーの数学予想のことで、日本の数学者高木貞治によって正しいことが証明された。
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また、パロディではありませんが、説明がなければ分からない文章がありました。
■「またフィボナッチ数列か……自然界だけではなく、殺人事件にもよく出てくる数列だ。」
フィボナッチ数列は、このブログだけでもダビンチ・コードと探偵ガリレオに登場しています。
■「カルダノの公式です。立方完成まではなんとか自分でできたんですけど、…」
中学数学の教科書には平方完成(2次式を(x-p)^2+qの形に変形すること)を使って二次方程式の解の公式を導く方法があります。三次方程式の解の公式を導くには、立方完成(3次式を(x-p)^3+qx+rの形に変形すること)という方法を使います(導出は他のサイトで簡単に見つけられます)。
■「円周率が、3.05より大きい数であることを、証明せよ」
これはこのブログの以前の投稿にも書きましたが、東大の2003年入試問題です。
■「バーゼル問題の解を使ってもいいですか」
バーゼル問題とは、オイラーが証明した等式、
Σ(1,∞) 1/(n^2)=1+1/(2^2)+1/(3^2)+1/(4^2)+・・・・=(π^2)/6
のことで、ゼータ関数ζ(s)のs=2のときの値になります。
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ところで、この小説は数学の話題がたくさん出てきてその部分は面白いのですが、設定があまりにも荒唐無稽なので、小説なのに漫画を読んでいるみたいでした(実際漫画化されましたが…)。フィクションなのでそれでもいいのですが、自分は整合性のあるものの方がが好きです。これは個人の好みの問題ですね。表紙は可愛いですが、ストーリーは殺人が多すぎるので、あまりお勧めできないです。
主人公の数学天才少女は「算法少女」という小説を想起させます。一度読んでみてください。さて、文中にいくつか説明なしのパロディ(のようなもの)がありました。
◆黒い三角定規
「青い三角定規」は、70年代に青春ドラマの主題歌「太陽がくれた季節」を大ヒットさせたフォークグループ(数学とは関係がない)。
◆ドクター・ピタゴラス
ピタゴラスは、古代ギリシャの数学者・哲学者。ピタゴラス教団(今でいうカルト教団)の教祖で、教団が否定していた無理数の存在を口外した者を溺死させたといわれている。
◆『稲石昇平の青春の夢』
「クロネッカーの青春の夢」は、ドイツの数学者クロネッカーの数学予想のことで、日本の数学者高木貞治によって正しいことが証明された。
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また、パロディではありませんが、説明がなければ分からない文章がありました。
■「またフィボナッチ数列か……自然界だけではなく、殺人事件にもよく出てくる数列だ。」
フィボナッチ数列は、このブログだけでもダビンチ・コードと探偵ガリレオに登場しています。
■「カルダノの公式です。立方完成まではなんとか自分でできたんですけど、…」
中学数学の教科書には平方完成(2次式を(x-p)^2+qの形に変形すること)を使って二次方程式の解の公式を導く方法があります。三次方程式の解の公式を導くには、立方完成(3次式を(x-p)^3+qx+rの形に変形すること)という方法を使います(導出は他のサイトで簡単に見つけられます)。
■「円周率が、3.05より大きい数であることを、証明せよ」
これはこのブログの以前の投稿にも書きましたが、東大の2003年入試問題です。
■「バーゼル問題の解を使ってもいいですか」
バーゼル問題とは、オイラーが証明した等式、
Σ(1,∞) 1/(n^2)=1+1/(2^2)+1/(3^2)+1/(4^2)+・・・・=(π^2)/6
のことで、ゼータ関数ζ(s)のs=2のときの値になります。
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ところで、この小説は数学の話題がたくさん出てきてその部分は面白いのですが、設定があまりにも荒唐無稽なので、小説なのに漫画を読んでいるみたいでした(実際漫画化されましたが…)。フィクションなのでそれでもいいのですが、自分は整合性のあるものの方がが好きです。これは個人の好みの問題ですね。表紙は可愛いですが、ストーリーは殺人が多すぎるので、あまりお勧めできないです。
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