死亡推定時刻の計算
被害者の直腸温度から死亡推定時刻が午後9時ごろだったとの検視官の判断に疑問を持った白鳥と田口が真実に気づく場面。
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「遺体に凍傷がなかったということは、ヘリウムで冷やされたとはいえ、気温は0度以下にはならなかったということだ。死後経過時間は、気温が0度の中での体温降下が1時間当たり1.24だったとすると…、約8時間。わかったよ、グッチ! 友野君の死亡時刻は午前1時前後だ。」
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このとき白鳥がガラス窓に書いた数式は、
tp=(tw-tr)/K
tp=(37-27)/1.24≒8h
つまり、死亡時体温が37度、測定時体温が27度で、その間に10度下がった。体温降下が1時間当たり1.24だったので、10/1.24=8.064516129…で、約8時間というわけです。意外に簡単な式でした。
その後、「死亡推定時刻」について検索したら、多くのサイトで、ニュートンの冷却法則を使うと書かれていました。この法則によると、体温をT、周囲の気温をTm、時間をtとすれば、微分方程式
dT/dt=-k(T-Tm)
が成り立ちます。この式は、体温の下がり方は周囲の気温との差に比例するということを意味しています。これを解くと、死亡時体温をT0とすれば、
T=Tm+(T0-Tm)exp(-kt)
となり、この式を用いて死亡推定時刻が計算できます。分かりやすく解説しているサイトを見てみてください。
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