Monday, 25 April 2011

小説 暗号解読 サイモン・シン

素数 素因数分解 因数分解
現代社会でよく使われているRSA暗号は、大変大きな素数が使われています。例えば221は素数だと思いますか。実は合成数です。では何と何の素数の積でしょうか。正解は13×17です。このことは、素数2, 3, 5, 7, 11で割りきれないことを確かめ、13で割り切れることを確かめてからようやくわかることです。13×17=221は簡単に計算できますが、221が13×17であることはすぐに分かりません。このように大きい合成数の素因数分解がとても時間がかかるということを利用して暗号が作られているわけです。もちろん実際はもっとはるかに大きな素数の積が使われています。
 素因数分解や因数分解など、教科書で習う時に「こんなのどこで役に立つんだろう」と思いますね。実際、買い物をするときの計算では役に立たないわけですが、このおかげで私たちの個人情報などさまざまなものがセキュリティで守られているわけです。素因数分解や因数分解も実は実社会では有り難い存在なのですね。