2011年5月14日

小説 数学的にありえない アダム・ファウファー

確率論 誕生日問題
------
「(60人の)このクラスに同じ誕生日の者が少なくとも2人以上いる確率は、99.4%ということになります」
「10人だったとしたら、…」「約12%です」
------
n人の中に同じ誕生日の者が少なくとも2人以上いる確率Pは、
P=1-365!/(365^n*(365-n)!)
という式で求められますが、これを電卓に計算させようとするとOverFlowというエラーになるので、グラフ電卓でプログラムを作成して計算させました。

この講義の先生は「自分は60人のクラスに同じ誕生日の者が少なくとも2人以上いるほうに5ドル賭けようじゃないか。受けて立つかね?」といって自分は99.4%のほうに賭け、学生には0.6%のほうに賭けさせ、まんまと金を手にします。正解を知らない学生を相手にこんなことをするとはずるい先生です。

2011年5月1日

小説 パラドックス13 東野圭吾

パラドックス13
パラドックス
 パラドックス(paradox)はよく「逆理」と訳されますが、ここでは「数学的矛盾」と表されています。「数学的連続性」「論理数学的」という言葉も出てきますが、この話を読んでいる限りでは、「物理学的」とか「宇宙学的」と言った方が当てはまるような感じがしました。
 有名なもので、ラッセルの逆理(Russell's paradox)というものがあります。
 「『自分自身を含まない集合』全体の集まり」をSとする。Sも集合と考えると『自分自身を含まない集合』か『自分自身を含む集合』のいずれかである。
 ①Sが『自分自身を含まない集合』であるとする。自分自身を含まないのだからSはSを含まないはずである。しかし元々Sは「『自分自身を含まない集合』全体の集まり」だから『自分自身を含まない集合』Sを含むはずである。よって矛盾。
 ②Sが『自分自身を含む集合』であるとする。自分自身を含むのだからSはSを含むはずである。しかし元々Sは「『自分自身を含まない集合』全体の集まり」だから『自分自身を含む集合』Sを含まないはずである。よって矛盾。
 ①②のどちらを仮定しても以上のような矛盾が生じるので、「『自分自身を含まない集合』全体の集まり」Sを集合と考えることはできません。このような集まりはproper class(真類)と呼ばれています。